飲食店にホームページはいらない?SNSとグルメサイトだけで足りるか
「SNSも食べログもやっている。今さらホームページはいらないのでは」——飲食店の方からよくいただく質問です。そして正直に言うと、いらない店も実際にあります。ただし条件があります。その条件を満たしていない店がホームページを持たないと、気づかないうちに来店機会を取りこぼし続けることになります。どちらに当てはまるかを整理しました。
本当に「いらない」店の条件
次のすべてに当てはまるなら、無理に作る必要はありません。
- 席数が少なく、常連だけでほぼ埋まっている
- 新規のお客様をこれ以上増やす予定がない(増えると回らない)
- 予約や問い合わせが電話とSNSのDMだけで足りている
- グルメサイトの掲載を今後もやめる予定がない
これは負け惜しみではなく、まっとうな経営判断です。集客の手段は、増やせば良いというものではありません。回せる範囲を超えた集客はキャンセルや対応品質の低下を招きます。まず「今、新規を増やしたいのか」をはっきりさせるほうが先です。
無いと取りこぼす3つの場面
一方で、新規のお客様を増やしたい店にとっては、ホームページが無いことで確実に取りこぼしが起きる場面があります。順に見ていきます。
① 店名で検索されたとき
知人に勧められた、看板を見かけた、SNSでたまたま見た——きっかけが何であれ、来店を決める直前に多くの人が店名で検索します。このとき公式の情報が出てこないと、営業時間や場所、いまのメニューが確認できません。「よく分からないから、確実に開いている店にしよう」と判断されると、その離脱は数字にすら残りません。取りこぼしていること自体に気づけないのが、この場面の厄介なところです。
② グルメサイトの掲載をやめたくなったとき
掲載費が負担になって見直しを考えたとき、他に受け皿が無ければ、やめた瞬間に検索経由の流入が止まります。逆に自前のホームページが育っていれば、掲載を続けるかどうかを「効果とコストを比べて選べる」状態になります。ホームページの価値は、集客の量そのものよりも、この選択肢を持てることにあります。
③ Googleマップから流れてきたとき
「三宮 居酒屋」のような検索では、地図の結果が上に大きく表示されます。ここで店を見つけた人が次に押すのが、プロフィール内のウェブサイトのリンクです。リンク先が無い、あるいは情報の薄いページだと、せっかく地図で見つけてもらった意味が半減します。地図とホームページはつながって初めて力を発揮します。
▶飲食店がGoogleマップで上位表示される方法【MEO完全ガイド】地図で見つけてもらうための土台づくりは、こちらで手順を解説しています。判断の分かれ目は「増やしたいかどうか」
ここまでを一言でまとめると、判断基準は「新規のお客様を増やしたいか」です。増やしたいなら、店名で検索した人・地図で見つけた人・グルメサイト以外から探している人を受け止める場所が要ります。増やす必要がないなら、今のままで問題ありません。「みんな作っているから」という理由で作ると、更新されないまま古い情報を出し続ける、いちばんもったいない状態になります。
作るなら、最低限そろえたいもの
凝ったデザインより、来店を決めるのに必要な情報がそろっているかのほうが大事です。
- 店名・住所・電話番号・営業時間(定休日と臨時休業も)
- 料理と店内の写真(暗い写真は逆効果になるので明るいものを)
- メニューと価格帯
- アクセス(地図と、最寄り駅からの歩き方)
- 予約・問い合わせの導線(電話・フォーム・LINEなど)
そして最も大事なのが、公開後に情報を更新し続けられるかです。営業時間が変わったのに直っていないページは、無いより信頼を損ないます。自分で更新する時間が取れないなら、更新まで含めて任せられる形を選ぶほうが、結果的に長持ちします。
▶ホームページの初期費用0円・月額制は本当にお得?仕組みと注意点更新や保守まで含む月額制と、買い切り型の違いを中立的に比べています。「いらない」と判断するのは構いません。ただしそれは、新規のお客様を増やさなくてよい、と決めることでもあります。どちらを選ぶかを、なんとなくではなく意識して決めることが大切です。